初めてこの家（うち）に来た日
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| 『ねえ･･･』 「ん？」 『よく考えるとさ、今日って･･･』 「･･････」 『今日って、去年、私がこの家に来た日なんだよね』 「･･････そうか。そういえば涼子ちゃんと会ってから、もう１年になるのか」 『早いね。１年前のことなのに、この間のことみたいに覚えてる』 「僕もだよ」 『あのときは、いきなり押しかけてきて、びっくりしたでしょう。そりゃ驚くよね。知らない女の子が 荷物抱えて、玄関で「お世話になります」だもんね』 「あのときは悪いことしたな。涼子ちゃんがウチに来るっていう手紙、読んでなかったんだ」 『あなたの、あのときの困った顔、忘れられない』 「そういう涼子ちゃんこそ、僕の困った顔見て、かなりあわててたよ？」 『そりゃあ、荷物まとめて、一大決心して家を出てきたのに、肝心の下宿先に話が通ってなかったんだも ん。泣きたくなるわよ』 「あれから１年か」 『いっしょに暮らしたのは、ほんの数ヵ月なのにね･･･こんなに･･･』 「ん･･･？」
「･･････」 『だから、この家に帰ってきて安心した。不思議でしょ？家族と別れて日本に帰ってきたのに、何だか 自分の家に帰ってきた気分なの。たぶん、あなたがいるからね。だから、「お帰りなさい」って言って くれたとき･･･何だか泣きそうになっちゃった』 「僕も同じだよ。涼子ちゃんが『ただいま』って言ってくれたのが、すごくうれしかった」 『いっしょにいた時間の長さとか、家族のつながりとか･･･そういうのも大事だけど、それ 以外の･･･それ以上の関係ってあるんだね』 「･･････」 『さてっ。じゃあ、もうひとがんばり勉強しようかな』 「一日中、勉強だね」 『そりゃ受験生だもん。しかたないよ』 ････････････ （去年の今日は、本当に驚いたな。僕にとっても涼子ちゃんにとっても、人生が変わった日かも しれない）  1998年２月13日のエピソードです。 ゲーム初日の18時頃（だったと思います）、確実に見ることができました。 会話の内容については･･･もう説明はいらないでしょう。 初めての出会いからこの日までの出来事を、晴れやかな思い出として語りあい、そしてお互いの心の移り 変わり、今のお互いの気持ちを素直にぶつけ合えるまでになった二人。 主人公クン曰く、まさに二人の『人生が変わった日』でしたね。 |
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